~「あたりまえ」の尊さ~

私たちは音楽が、楽器が、吹奏楽が好きだから田原市吹奏楽団に集い活動をしています。「好きなことに時間を割いて楽しむ」事は当たり前のことです。「毎週2回の練習日」もあたりまえのように巡って来て、「年一度の定期演奏会」もあたりまえのように開催しています。しかしながらこの「あたりまえ」のことが実はどれだけ尊く、幸せなことなのか、今回の大きな災害で思い知らされます。出演者一同「あたりまえの日常」に深く感謝して本日の舞台に上がります。
一日も早く被災地の人々にも「あたりまえの日常」が訪れるように、との祈りも込め今日は演奏します。最後までごゆっくりとお楽しみください。本日はまことにありがとうございます。





今から約1年半前
第34回定期演奏会のパンフレットに普段はダメ人間な団長が寄せた挨拶の一部です。


もうあれから2年経つんですね。
まだあれから2年しか経っていないんですね。

テレビからは今日一日「あれから2年」関連のテーマでさまざまな放送がされています。
あたしの知人の多くもこの日に向けて様々な動きをしています。
このブログはあくまで「田原市吹奏楽団」の事をお伝えするものですから、
その枠から踏み出すことをする気はありません。

若いころ読んだ海外の小説の一節にこんな場面がありました。

「人はなぜ死にたくないんだと思う?」

「え~?好きなことができなくなるから?」

「違うよ」

「死ぬのが怖いから?」

「違うよ」

「大好きな人とお別れしちゃうから?」

「違うよ」

「じゃぁ、なんでなのさ?」

「人に忘れられちゃうのがたまらなくつらいからなんだよ」


個人では何もできません。
何をしていいのかもわかりません。
何ができるのかなんてもっとわかりません。

でもひとつだけ

「忘れない」

これだけはあたしが死ぬまで貫くつもり。

あれから2年。忘れる事だけはしてはいけません。




  

2013年03月11日 Posted by むうちょ at 22:35Comments(0)むうちょのカンタービレ